あなたは、自分の髪にどのような「くせ」があるか知っているでしょうか。
実は日本の約70%もの人に何らかの「くせ」があることが分かっています。
そして髪は直毛とくせ毛に分かれます。くせの種類は「直毛」を除くと、「波状毛(はじょうもう)」・「捻転毛(ねんてんもう)」・「連球毛(れんきゅうもう)」・「縮毛(しゅくもう)」の4つに分類されます。
したがって、まず自分のくせ毛の種類を知ることが大切です。なぜならくせ毛の種類によって、それぞれ手入れの仕方や気を付けるべきことが違うからです。そこでまず、自分の髪のくせを見つける方法をお伝えします。
自分のくせ毛の種類を知る方法
髪を一本できるだけ根元からカットをして、癖があるかチェックをします。判断のポイントは、うねりとねじれです。髪をつまんでから滑らせて手触りを確認するとわかります。凸凹したりざらざらしたりして引っ掛かりがないかを確認します。その結果は以下に述べた通りです。
・「直毛」は見た目がまっすぐで、つまんで滑らせても引っ掛かりのない髪です。
・「波状毛」は少し波打っていたり、うねったりしています。ツルツルしていても少し引っ掛かりがある髪です。
・「捻転毛」は、手触りがごつごつしていて、細かな捻じれがある髪です。
・「連球毛」は手触りがごわごわしていて、くせがうずを巻いているような形状です。また太さがバラバラで、非常に切れやすい髪です。
・「縮毛」はツヤがなく、縮れも捻じれも細かいです。らせん状に巻いている髪もあるくせ毛で黒人に多い髪です。
このように自分の髪のくせを知ることにより、手入れの仕方や気をつけるべきことが理解できます。そして、それが綺麗な髪を手に入れることにつながります。そこで髪のくせの特徴とそれに合わせた手入れ方法を紹介します。
直毛の特徴と手入れ方法
直毛とはストレートヘアのことです。ツヤがあり表面が滑らかな手触りで、断面は円形です。濡らしても乾かしても直毛のままです。日本人は「直毛で黒髪」というイメージがありますが、実は中国人の方が、直毛や黒髪が多いです。
直毛はキューティクルが整っており、枝毛になりにくい健康な髪質です。そのためパーマがかかりにくかったり、カラーが染まりづらかったりします。
手入れはシリコン入りのシャンプーやトリートメントは使わないようにします。
デジタルパーマは直毛の方が長持ちしやすくスタイリングも簡単なパーマです。
髪が乾いたときにカールが出るパーマなので、乾かしてもカールが長持ちします。
パーマをかけた当日のシャンプーは控えたほうが長持ちします。薬剤によっては当日から洗えるものもあります。
カラー材は希望するトーン(明るさ)より2~3トーン明るいものを使用しますが、薬剤の選定と放置時間の見極めが難しいので美容師に相談して行うことをおすすめします。
波状毛 (はじょうもう)の特徴と手入れ方法
波状毛は日本人に一番多いくせ毛です。その名の通り波うつタイプの髪です。ツヤ感はあるので、くせが弱い場合は一見ストレートに見えます。「私の髪は直毛と思っていても、実はくせがある」という場合が結構あるのがこの髪の特徴です。
軽くうねったり、パーマのようなウェーブがあったりと大小のウェーブが見られます。
また、湿度に影響を受けやすいです。したがって、梅雨時になると髪が膨らんでボリュームがアップしてしまうため、全体に広がりやすくなります。
表面は直毛に見えても、内側が波状毛になっている場合も見られます。
髪の表面を覆い、外部からの刺激から毛髪内部を守り、水分やタンパク質(アミノ酸)が失われないように、根元から毛先に向かってうろこ状に6~8枚が重なり合っている部分をキューティクルといいます。
キューティクルが綺麗に重なり合っていると光をきれいに反射し「艶」がでます。
波状毛は表面に凸凹があるため、シャンプーやブラッシングの時に引っかかってキューティクルがはがれやすいのが特徴です。そのため髪の内部の水分やタンパク質(アミノ酸)が失われ乾燥します。光を乱反射して艶もなくなります。
髪から流失してしまったタンパク質は、髪と同じ成分のアミノ酸を主成分としたシャンプーで補い、傷んだキューティクルに洗い流さないタイプのトリートメントで髪を乾かす前に膜を作ると扱いやすくなりスタイルが楽に保てます。
捻転毛(ねんてんもう)の特徴と手入れ方法
捻転毛は捻じれてコイル状になった髪をいいます。小さなウェーブが多く、軟毛の方に多いタイプです。このくせ毛はシャンプーで頭皮の汚れをしっかり取り除くことが大切です。
なぜなら、毛穴のつまりにより、新しく生えてくる髪が余計に捻じれたりやせてしまったりして、更にまとまりにくく艶のない髪になってしまうからです。
髪には栄養を補給でき、ハリが出るアミノ酸シャンプーがお勧めです。小刻みに細かくマッサージするように洗い、しっかり汚れを落とすことが必要です。
洗い流さないトリートメントは重くならないサラサラタイプを毛先にのみ使います。
ストレートにする場合は、ただ伸ばすだけの縮毛矯正だと根元がつぶれて、ぺたんこの不自然な髪型になってしまいます。アミノ酸が補充できハリやコシがでて、根元に自然な立ち上がりが出る、髪質改善のできる縮毛矯正がお勧めです。
連球毛(れんきゅうもう)の特徴と手入れ法
連球毛は、髪が途中で太くなったり細くなったり、ごわごわした手触りで、大げさに言うと数珠のようになった髪です。この髪は櫛や指通りも悪く途中で切れてしまうため、縮毛矯正もできない一番厄介なタイプです。
普段のお手入れでも切れやすいので、ロングスタイルには向きません。しかし、静電気が起きにくいマイナスイオンブラシで引っ掛かりを少なくすることが大切です。
いきなり根元からとかさず、毛先から少しずつ行います。
特に乾燥毛なのでしっかりトリートメントをして、洗い流さないタイプのオイルトリートメントで保湿が必要です。
とはいうものの、この髪質の人は全体の3%くらいしかいないのが現状です。
縮毛(しゅくもう)の特徴と手入れ方法
縮毛は黒人に多いくせ毛で、ちぢれ毛と言われているものです。くせが強く細かいので、つむじもわかりにくいです。日本人で縮毛タイプの人は、波状毛や捻転毛を併せ持っている人が多く、最もくせが強いと言えます。
縮毛の人は市販のシャンプーでは乾燥しすぎて余計にくせが強くなります。したがってアミノ酸シャンプーとトリートメントで栄養分を補給し、乾かす前に洗い流さないタイプのオイルトリートメントをしっかりしましょう。
縮毛矯正をした場合、新しく生えてきた髪と矯正した髪の差がくっきり出てしまうのが特徴です。
特に何回も繰り返して行う場合は全体に同じ薬剤を使用すると、髪が傷み堅くなり、扱いにくくなります。伸びた根元は地肌ぎりぎりまでしっかり伸ばし、自然なボリュームを出し、すでに矯正した部分は修復目的の薬剤で対応する髪質改善のできる縮毛矯正がお勧めです。
ここで述べたように髪にはそれぞれ違った「くせ」があり、「直毛」「波状毛」「捻転毛」「連球毛」「縮毛」に分かれます。
そして髪の「くせ」にはそれぞれ特徴があり、手入れの仕方や気をつけるべきことが異なります。
したがって、自分の髪の種類と特徴を理解して美しい髪やスタイルを手に入れましょう。